重用熟語
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重用熟語
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重用熟語
四字熟語に統一されていない重要,な熟語です、四字熟語同様に重要な熟語ですので、見逃さないで、ご愛読ください。ただし現在では忘れられている言葉もずいぶん含まれています。
挨拶(あいさつ)
挨は押すこと、拶は迫ること。もとは押しのけて進むことで、中国で禅の修行のために問答することに用いた。のちに、応答、答礼、儀礼的なことばなどををさすようになった。
生憎(あいにく)
予想や目的に反して都合の悪いこと。あやにくの変化した語。ああ、という感動の意味のあやに、にくしのにくがついた形。
証(あかし)
確かなよりどころになるもの。またよりどころを明らかにすること。
悪食(あくじき)
仏教で禁じられているものを食べることから、普通は食べないものをたべること。「あくしょく」は粗末な食事。
憧(あこがれ)
本来あるはずの場所から離れること。現在では思いこがれる意味に用いる。
圧巻(あっかん)
巻きは中国の官吏登用試験(科挙)で最もすぐれた答案。それを他の答案の上にのせたところから、巻頭におかれる最もすぐれた詩のこと。また全体の中で最もすぐれた部分。
天下り(あまくだり)
人の任免を上層部で勝手に決め、一方的に下へ押しつけること。官庁から、民間企業への強制的なおしつけ人事をいう。
天邪鬼(あまのじゃく)
人にさからってばかりいるひねくれ者のこと。邪心をもち人をそそのかす天探女(あまのさぐめ)の転ともいう。また毘沙門天が踏んでいるニ鬼。
行火・火燵(あんか・こたつ)
行火はふとんの中にいれて足をあたため、火燵はふとんをかけて暖をとるもの 。
安堵(あんど)
自分の土地に安心して住むことから安心することをいう。堵は土の垣のこと。
韋駄天(いだてん)
もとバラモン教の神で仏教にとりいれられ八大将軍のひとつとなった。仏舎利が盗まれたとき追いかけてとり戻したという。非常に早く駆けることから足の速いこと、また人をいう。
一瞥(いちべつ)
ちらっと見ること。ちょっと視線をなげること。瞥は物がちらっと目の前を過ぎること、わずかに見ること。
一縷(いちる)
わずかなこと。縷は、いとすじ、またいとすじのように細いもの。一縷の望み、という場合にのみ用いる。
一揆(いっき)
中国では道を一つにする意味だが、日本では農民や信者が団結して支配者に反抗する意味で使われる。
慇懃(いんぎん)
ていねいで礼儀正しいこと。よく使われる慇懃無礼はうわべはていねいにして実はばかにしていること。
因業(いんごう)
頑固で思いやりのないこと。仏教で報いの原因となるおこない、とくに悪いおこないをいう。
院政(いんせい)
天皇に譲位した太上天皇が実権を握っておこなう政治。とくに白河・鳥羽・後白河・後鳥羽の四上皇による政治をいうことも。
烏合の衆(うごうのしゅう)
秩序も規律もなくばらばらに集まっている群衆のこと。カラスはばらばらに集まったり離れたりするといわれるところから。
胡散(うさん)
素性がよくわからず、あやしいこと。胡散くさい。
丑三時(うしみつどき)
時の数え方で、一日二十四時間を二時間ずつ十二支にあてると、丑の刻は午前二時から四時までにあたる。それをさらに三十分ずつ分けると丑三つは午前三時ごろになる。転じて真夜中のことをいう。
内幕(うちまく)
もともと陣の周囲に張った二枚の幕のうち、内側のものをいうことから、外からはわからない内部事情のこと。
有頂天(うちょうてん)
夢中になって他のことを忘れさってしっまているようす。
自惚れ(うぬぼれ)
自分で自分のことをすぐれていると思って得意になること。うぬはおのれ(己)からきたもので侮蔑的に相手をよぶのにも使う。
薀蓄(うんちく)
薀は積むという意味で、薀蓄は積みたくわえることから転じて、学問・知識を深く積み貯えあることをいう。
雲泥(うんでい)
天上の雲と地上の泥とから、ひじょうに大きくかけはなれていること。雲泥の差。
駅・宿(えき・しゅく)
もと上代の交通制度で街道におかれた馬や車をおく設備を駅といい、中世以後旅館などが集まっているところを宿といった。現代では交通機関から乗り降りするところを駅という。
会釈(えしゃく)
もと仏教語の和会通釈ということばで、仏教の教理を理解し解釈することから、合点すること、うなずくこと。軽いあいさつ。
得体(えたい)
中国では、身体の各部分、あるいは政治の機構が正しい状態にあることをいう。ものごとの本当のすがた、正体のこと。
横着(おうちゃく)
ずうずうしいこと、すべきことをせずになまけていること。
大袈裟(おおげさ)
袈裟は肩からかける僧の衣のこと。大袈裟とは大きい袈裟のことで、ものごとを実際より誇張していったりしたりすること。
大童(おおわらわ)
童はまだ結っていない子供の髪のことで、大人がそのように髪をふりみだして奮闘することから、ものごとを一生懸命にやるようす。
お世辞(おせじ)
口先だけで人をほめることば、あいそのよいことば。
お伽ばなし(おとぎばなし)
伽は人の夜のつれづれに話の相手をして退屈をなぐさめること、またそのような役目の人。お伽ばなしは退屈しのぎにしあう話から子供にする話をいう。
十八番(おはこ)
もっとも得意とする芸、よくやるしぐさ。市川家が得意とする歌舞伎十八番の台本を箱に入れて保存したことによる。
親方(おやかた)
古くは親の代わりをする人のことを言った。のちに職人や奉公人に技術を教えたりめんどうをみたりする親分。
御曹司(おんぞうし)
曹司は役人や女官の部屋のこと。もとは独立していない貴族の子息のことで、転じて名門や有名人の子息をいうようになった。
諧謔(かいぎゃく)
滑稽(こっけい)でおもしろいこと。またそうゆうことば。諧も謔もたわむれる、おもしろいことをいうう意味。
改竄(かいざん)
竄は、穴と鼠を合せてにげかくれる意をあらわし、改めること。文字などを不正に改めること。
膾炙(かいしゃ)
ものごとや文句が世の中の人に広く知れわたり言いはやされること。膾はなます炙はあぶり肉。どちらも人が好んで口にすることから。
開闢(かいびゃく)
天地の開けはじめ。世界や国のはじまり。また山や寺を開くことをいう。開も闢もひらく。ひらけるという意味。
傀儡(かいらい)
人の思うままに、手先となって働く人のこと。もとはあやつり人形のこと傀儡政権。
顔役(かおやく)
地域や仲間の中で勢力があり名前の知られている人のこと。もと歌舞伎の楽屋ことば。
矍鑠(かくしゃく)
年をとっても元気であるようす。矍は元気なようす、鑠はひかりかがやく。
駆け落ち(かけおち)戦国時代には敗者が逃走することをいい、また農民などが圧政をのがれ他郷へ逃げることをいった。江戸時代になって、男女の逃亡をさすようになった。
禍根(かこん)
禍は神のとがめ、わざわいのこと。禍根はわざわいのもと。
鹿島立ち(かしまだち)
旅にでること。語源については鹿島、香島の二島が天孫降臨に先だって国土を平定した故事による。
華燭(かしょく)
彩色をほどこしたはなやかなろうそくで、結婚式を美しく形容するときに用いる。華燭の典。
固唾(かたず)
ひじょうに緊張したときに口の中たまるつば。事のなりゆきなどを息を殺して見守るようす。固唾をのむ。
形見(かたみ)
死んだ人が残したもの。遠くはなれてしまった人やものを思い出すよすがとなるもの。
合点(がってん)
和歌や連歌などを批評するときに、いいと思うものに、つけたしるしをいう。転じて相手のいうことを承知する、納得すること。
葛藤(かっとう)
葛藤はかずらとふじ。どちらも蔓をだして、からみあうことから、二つ以上の相反するものが対立すること。人と人とが争うこと。
仮名詩(かなし)
五言津・七言津・などの漢詩の形式にならって、国語でつづった詩、蕉門十哲の一人、各務支考(かがみしこう)がはじめたもので和詩ともいわれる。
神風(かみかぜ)
神の威徳によっておこる風をいい、日本国土を守っていると考えられていた。
勧進帳(かんじんちょう)
寺や仏像の建立・修理のために、人々に寄付をすすめる(勧進)ことを目的として人々に読んで聞かせる巻物。歌舞伎十八番の一つで、能「安宅」をもとにした演目。
含蓄(がんちく)
含みたくわえること。転じて、文章が意味深くゆたかな内容を持っていること。
完璧(かんぺき)
壁はたまのこと。瑕のない玉ということから完全無欠なことをいう。中国でも壁をもった使いが命を賭けてその壁をもち帰った故事から大事をなしとげるの意味もある。
揮毫(きごう)
毫は細い毛、転じてわずかなこと、筆の穂などの意味をもつ。揮毫は筆を揮う、書画を書くこと。
気障(きざ)
きざわりを略した語。もとは気にかかる心配ごとを意味したが、転じて服装や態度が気取っていていやみを感じさせること。
忌憚(きたん)
遠慮すること。憚ははばかると訓読みし、はばくある(幅がある)の転で、容量が大きすぎて進退ができないことから遠慮を意味するようになった。忌憚のない意見。
几帳面(きちょうめん)
性格などがきちんとして折り目正しいこと。もと、室内のしきりに用いた几張のふちや柱の角を削ってきざみ目を入れる細工のことで、ていねいできっちり作られたものであった。
鬼門(きもん)
行きにくいところ、苦手な場所やことがら。艮(うしとら=東北)の方角は陰陽道では陰気が集まり、鬼が出入りするとされた。
杞憂(きゆう)
つまらないことをあれこれと心配すること。中国で杞という国の人が天がくずれることを心配したという故事による。〔列子〕。
牛耳る(ぎゅうじる)
ものごとを中心になってすすめる。思いどおりにすること。中国で諸侯が同盟を約する時、盟主となる人が牛の耳をとって裂き、その血をすすったという故事による。〔春秋左氏伝〕
跼蹐(きょくせき)
跼天蹐地の略。ひじょうにおそれること。跼はせくぐまる、体をちじめること、蹐はぬきあし。高い天の下で身をかがめ、固い地上を忍び足で歩くこと。
切口上(きりこうじょう)
一つ一つを区切るような言い方。堅苦しい口調のこと。また、歌舞伎で一日の演目がおわったあとに述べる口上をいう。
琴線(きんせん)
感動する心を琴の糸にたとえて、人間の心の奥底にある感じやすい心情のことをいう。
禁足(きんそく)
外出させないこと。また、罰として外出を禁止すること。禁足令。
苦海・苦界(くかい・くがい)
苦海はこの世の苦しみの多いことを海にたとえた。苦界は苦しみの多い世の中のこと。江戸時代には遊女のつらい境遇をいうことばになった。
草枕(くさまくら)
旅のこと。道ばたの草を枕にして寝るということで、旅にかかる枕詞であった。そこから旅そのものをさすことばになった。
虞美人草(ぐびじんそう)
ひなげしの異名。中国の楚王項羽に愛された女性虞美人の墓から生えた草だといわれている。虞美人は、項羽が敵に包囲されるに及んでそれを悲しみ自殺した。
玄人(くろうと)
技術や芸ごとに熟練した人。一つのことを専門にしている人のこと。【反】素人。
薫陶(くんとう)
その人のすぐれた人格で他人を感化し、教えみちびくこと。薫は香をたいてかおりをうつすこと、陶は陶器を焼くこと。
敬遠(けいえん)
尊敬するようすをみせて実はうとんじること。もとは敬って、近づいて汚さないように遠ざかっていること。
桂冠(けいかん)
桂の葉で作った冠。桂冠詩人の略。桂冠詩人とは、ギリシャで英雄や詩人に月桂樹の冠をかぶせてたたえたことから、すぐれた詩人をいう。とくにイギリスの王室詩人。
傾国(けいこく)
国を傾けるということで、国をあやうくする。また君主の心を奪い、国をあやうくするような美人のこと。江戸時代には遊女。
希有(けう)
ごくまれな、めずらしいこと。希はまれ、めずらしいこと。
逆鱗(げきりん)
すごい勢いで怒ること。竜=(天子)のあごの下には逆さにはえた鱗があって、ふれると竜が怒って人を食い殺すという伝説から、主君をいさめてその怒りにあうこと。逆鱗にふれる。
下剋上(げこくじょう)
下が上に剋(か)つと読み、下層階級が上層階級である国主や主君を倒すこと。とくに戦国時代などに多く見られる。
月旦(げったん)
人物評のこと。月旦は毎月のついたちのこと。後漢の許劭が従兄の許靖と共に、毎月初日に郷里の人物の品定めをしたことから。
下手物(げてもの)
安くて素朴な、また粗雑な品物。また、普通奇妙で風変わりだと考えられているもの。
兼参・見参(けんざん・けんざん)
兼参は二人の主君に仕えること、見参は身分の低い者が主君や身分の高い者にお目にかかることで、二語はまったく別である。
健啖(けんたん)
ひじょうによく食べること、大食い。啖は食べること【同】健飯。
好事家(こうずか)
ものずきな人。好事はよいこと、またものずきな人
沽券(こけん)
品位や対面をいう。沽は売るという字。沽券は売主から買主に渡す売り渡し状 。
姑息(こそく)
しばらくの間息をつくこと。転じてその場しのぎに、適当なことをして間に合わせること。姑息な手段。
御託・御託宣(ごたく・ごたくせん)
託宣は神などのお告げ。巫子などを通じて告げられるため託宣という。転じてくどくどということ。御託はその略。
滑稽(こっけい)
おかしいことばやしぐさ。滑はみだす、稽は同じという字。異同を混乱されることから、もとはうまくいいくるめること。
胡麻擂(ごますり)
相手のよろこぶ上手をいって自分の利益をはかること。
采配(さいはい)
将軍が指揮をするときに持つ道具で、棒の先に紙のふさのようなもながついている。転じてさしずのこと。采配を揮う。采配を振る。
差金(さしがね)
人をそそのかして動かすこと。文楽の人形を動かす金属の棒のことだが、人が動くようにたくみに差金であやつるようすから。
薩摩守(さつまのかみ)
無賃乗車をすること。薩摩守は、平忠度(たいらのただのり)のこと。栄華をきわめた平清盛の異母弟で、名のただのりに、ひっかけたもの。
鞘当(さやあて)
すれちがうときに刀の鞘が当たったことからおこったけんか。歌舞伎で二人の男が一人の女をめぐって鞘当するところから、二人の男が一人の女をめぐってあらそうこと。
三国一(さんごきいち)
世界一のこと。インド(天竺)、中国(震旦)、日本(本朝)のことを三国といい、古くはこれが世界全体であると考えられていた。
市井(しせい)
まちなかのことで、井戸のあるところに人が集まり、まちができる。井戸端で物を交換したところから市場が発展した。
昵懇(じっこん)
遠慮がなく親しくつきあえるということ。昵も懇もなれ親しむ意の字。
老舗(しにせ)
先祖代々、ひとつの商売をしている店。古くから伝わる店。舗は鋪を改めたもので店の意をもつ字。
弱冠(じゃっかん)
男子の二十歳のこと。転じて若いこと。むかし中国で、二十歳になるとかんむりをつける儀式をおこなった。〔礼記〕。
愁眉(しゅうび)
心配してまゆを寄せることで、心配そうな顔つきのこと。逆に愁眉を開けば、ほっとした顔つきになる。
旬(しゅん)
十干をひとめぐりする十日間をさす。季節の食物がもっともおいしい時期。
正念場(しょうねんば)
失敗の許されない、気をひきしめてかからなければならない大事な場面。歌舞伎などで役者の性根が発揮される重要な場面。
上戸(じょうご)
中国で財産の多い家をいう。また酒を飲む量をたとえて、たくさん飲む人を上戸という。【反】下戸。
笑止(しょうし)
両端の意味があり、文字どうりにとれば、笑いごとではないこと、ものわらいになるのを気の毒に思うこと。またばかばかしいこと。笑止千万。
真摯(しんし)
まじめでひたむきなようす。まごころのあること。真も摯もまこと、まじめという字 。
正鵠(せいこく)
弓の的の中心のことで、転じて、ものごとの中心となるところをいう。正鵠を失わない。正鵠を射る。
青史(せいし)
歴史のこと。むかし中国で、ものごとを記録するとき、竹を火であぶって青い部分の油をぬいた小礼に書き込んだことから。
星霜(せいそう)
星は一年かかって全天を一周し、霜は年ごとに降ることから、うつりかわる年月をいう。
掣肘(せいちゅう)
人のじゃまをして、自由に行動させないこと。掣はひっぱること。肘はひじ。
刹那(せつな)
きわめて短い時間。ほんの一瞬。つかの間。
折檻(せっかん)
強くいさめること。また暴力などを加えてきびしく叱ること。漢の成帝が朱雲のいさめを怒り御殿から引きずり出そうとしたとき朱雲が檻につかまり折ってしまった故事から。
千秋楽(せんしゅうらく)
謡曲「高砂」の最後に「千秋楽」と呼ばれる小謡(こうたい)があり、雅楽でも最後にこれを泰することから興行の最終日のことをいう。
千里眼(せんりがん)
千里の先、また時間的空間的に遠い先まで見える目。人の心の奥底まで見ることのできる能力。
千慮の一失(せんりょのいっしつ)
慮はおもんばかる。深く考えること。失は失敗。賢者でも多くの考えのうちの一つくらいは誤りがある。またよく考えたのに思いがけない失敗をすること。
相殺(そうさい)
互いの貸し借りを差し引いて、帳消しにすること。殺はけずる、へらすの意で、ソウサツとは読まない。
総領(そうりょう)
もと統治すること。また統治している人。転じて一族を統率し、宗家(本家)を継ぐべき子をいう。また長男のことをもいう。
素封(そほう)
封建領主という身分も領地もないのに諸侯に匹敵する財産を持っていること。素はむなしい。何もない封は封土、領地のこと。
租庸調(そようちょう)
わが国では大化の改新の折に制定された税制。もとは唐の均田法で、租は粟二石、庸は力役を絹三尺に換算したもの、調は絹二丈と綿三両であった。
醍醐味(だいごみ)
仏教で五味の第五、最上の味のこと、転じてものごとの真の味わいをいう。五味とは乳味、酪味、生酥味、熟酥味、醍醐味の五つ。
泰斗(たいと)
泰山北斗の略。泰山は山東省にある山の名。北斗は北斗七星。いずれも人に仰がれているところから、ひとつの道で仰ぎ尊ばれる人。
酣(たけなわ)
ものごとがもっとも盛んになっている時。酣は酒を飲んで楽しむことで、酒宴のまっ最中のこと。
黄昏(たそがれ)
あれは誰かと聞かなければ、見分けられない状態を「誰そ彼れ」といい、夕方薄暗くて人が見分けられない時をさす。
立往生(たちおうじょう)
立ったまま死ぬこと。往生は死後極楽に生まれること、転じて死ぬこと。立往生は進退できないこと。
伊達(だて)
派手なふるまいをすること。また好みが粋なこと。仙台伊達政宗の家来衆が派手な装いで人目を引いたことから。
狸寝入り(たぬきねいり)
眠ったふりをすること。狸は人をばかすと考えられていたことから、人を欺(あざむ)くことを「狸」という。狸は本当に驚くと失神したようになるのを、空寝だと考えたため。
駄目(だめ)
してはいけないこた。囲碁で、石の周囲や境界にある両方の陣地に属さない目。転じて無駄なこと。
啖呵(たんか)
威勢のいいことば、けんかのことばのこと。啖は健啖など、くらう、くらわす意で、呵はしかること。啖呵を切る。
断腸(だんちょう)
腸ははらわた。はらわたを断ち切ること。それほどのはげしい悲しみをいう。断腸の思い。
団欒(だんらん)
団も欒もまるい、まろやかという意味で、車座になって集まる親しい者の会合。家族のきつろぎ。
知音(ちいん)
心の通じ合った真の友人のこと。鐘子期という人は琴の名手であった友人の伯牙の弾く琴の音によって、伯牙の心境まで理解したという故事による。
竹馬の友(ちくばのとも)
幼いとき、ともに竹馬にのった友達ということで、幼いときからの親しい友達、おさななじみのこと。
躊躇(ちゅうちょ)
あれこれまよって、またためらってぐずぐずすること。躊も躇もためらう、ぐずぐずすること。
珍事(ちんじ)
思いがけないできごと。珍しいできごとという意味から、めったにない重大事という意味にも使われる。
陳腐(ちんぷ)
古くさい、めずらしくないこと。陳は新陳代謝などに用いる古い(古)という字。腐はくさる。【同】陳套(ちんとう)。
庭訓(ていきん)
親が子供を教育すること、また親の教え。孔子が庭を走りまわる子供の鯉を呼びとめて詩や礼を学ぶべきだと教えた故事から。
鼎立(ていりつ)
三つの勢力が互いに対立すること。鼎はかなえで、二つの耳と三本の足のある青銅のうつわ。
鉄面皮(てつめんぴ)
鉄の面のように顔の皮が厚いこと。そうゆうあつかましい人のこと。
天麩羅(てんぷら)
ポルトガル語のtemperoに字をあてはめたもの。水溶きした小麦粉の衣をつけて油であげた料理。もともと魚介類の場合をいった。
桃源郷(とうげんきょう)
俗世間からはなれた平和な理想郷。桃林の中の流れの源をたずねていくと別天地があったという陶洲明の小説『桃花源記』から。
銅臭(どうしゅう)
金銭にとらわれた人のおこないや、金銭によって地位や職を得た人をいやしめていうことば。
唐変木(とうへんぼく)
気のきかない人、わからずやの人ののしることば。
独眼竜(どくがんりゅう)
片目の竜」ということで、竜は英雄、すぐれた人物をたとえていう。日本ではとくに伊達政宗のことをいう。
独壇場(どくだんじょう)
ひとり舞台、他人の追随をゆるさない場面。もと独擅場(どくせんじょう)であったが擅を壇にあやまって使うようになり、一般化した。擅はほしいままという字。
土座衛門(どざえもん)
水死者のこと。水死者は白くふとったように見えることから、ひじょうにふとっていた土座衛門という力士にたとえた。
虎の巻(とらのまき)
「六韜」(りくとう)という兵法書の「虎韜巻」(ことうかん)から出たことばで、もとは兵法の秘伝書。現在では、安直に使える種本、学習参考書の意味で使うことも多い。
内証(ないしょう)
仏教語では真理を自己の心のうちに証(さと)ることから外側にあらわさないで 内々にしておくこと。またそういう考えや意向のこと。
長丁場(ながちょうば)
仕事や勉強で一段落するまでに長い時間がかかることをいう。もとは宿場と宿場との間の距離が遠い区間のこと。
生兵法(なまびょうほう)
生半可な兵法ということから、中途半端な知識や技術を身につけていること。生兵法はけがのもと。
奈落(ならく)
地獄、また地獄におちること。ものごとのどん底をたとえていう。歌舞伎では舞台のしかけのひとつ。
不成者(ならずもの)
手におえないような、態度の悪い者のこと。不成は成らずと読む。また生活が思うようにならない人のこともいう。
二の舞(二の舞)
前の人と同じ失敗をくりかえすこと。もとは舞楽の曲名で、安摩の舞を見ていた二人の老人がそれに応えてまねて舞う舞のこと。
濡衣(ぬれぎぬ)
濡れた着物のことで、転じて無実の罪をきせられること。
捏造(ねつぞう)
土をこねて物をつくるように、根も葉もないことをでっちあげること。捏は土をこねて物をつくる。
野放図(のほうず)
横柄な態度。また際限がないようす。しまりのないようす。
胚胎(はいたい)
ものごとが生まれるきざし。何かの原因を生じること胚も胎もみごもる、はらむという意味。
馬鹿(ばか)
愚かなこと、愚かな人。馬鹿はあて字で、梵語moha(痴)の転で、僧同士が隠語として用いていたことから出たという。
破鏡(はきょう)
われた鏡、欠けた月のこと。離れて暮らす夫婦が鏡を割り一片ずつ持っていたが、妻が不義を働いたとき、その一片が鵲(かささぎ)に化けて夫のもとえとんでいったため不義が知れ、離婚したという故事から、夫婦が別れること。
博士(はくし)
学術上の優れた研究業績をあげた者に与えられる学位。現在は大学院の博士課程を修了した課程博士と論文審査と試験に合格した論文博士とがある。
白眉(はくび)
多くの者のなかでもっとも優秀な者。中国蜀の国の馬氏には五人の息子があり、いずれも優秀であったが、眉に白い毛のある馬良が最もすぐれていたことから。
端境期(はざかいき)
新米が古米にかわって出回る直前の、米が乏しくなる時期のことから、ひろく農産物などの新物が出回ることをいう。
跋扈(ばっこ)
はびこることから、わがままに行動すること。跋はふみつける、はびる、扈はおおう、ひろいという意味。
派手(はで)
様子や図柄なとが、見た目にとてもはなやかであること。態度が大げさであること。
破天荒(はてんこう)
誰もしなかったようなことを成しとげること。前例のないこと。開墾されていない荒地を天荒といったことから。
花見(はなみ)
花、とくに桜を見て楽しむこと。だが、そのときの酒宴や遊興をさすことも多い。
破廉恥(はれんち)
恥を恥とも思わない、人の道に外れたことを平気ですること。廉恥は恥を知る心のことで、廉恥を破ると読む。
挽歌(ばんか)
柩(ひつぎ)を引きながら、うたう歌から、人の死に際して哀悼の意をあらわす詩や歌をいう。
半可通(はんかつう)
半可は生半可のことで、未熟なくせに通人らしくすること。知ったかぶりをすること。またその人。
般若湯(はんにゃとう)
僧侶の隠語で、酒のこと。無知な庶民に酒であることを隠すため、本当の知恵 、知識をこえすべてを把握する知恵である般若のありがたい知恵の水であると説教した。
非業(ひごう)
業とは報いのもとになる行いであるが、そういう前世の罪の報いによらない不運なこと。
左党(ひだりとう)
酒飲みのことを左利という。左手はノミをもつ手であることから、ノミ手に飲み手をかけたもの。党は仲間。すなわち酒飲み。
左前(ひだりまえ)
ものごとがうまくいかないこと、商売などが不振に陥ること。死者に着せる経帷子は生きているものと逆に左前にしたことから。
畢生(ひっつせい)
生命がおわるまでのあいだ、一生涯のこと。筆はおわるという意味。
逼迫(ぴっぱく)
苦しみや危険が身近にせまること。さしせまること。とくに金まわりが苦しくなること。逼も迫もせまるという字。
丙午(ひのえうま)
十干と十二支の第四十三番目。丙は火の兄、午は南の方角で火をあらわすところから、この年には火事が多いとも、この年生まれた女性は気性が激しく男を食うともいわれた。
火の車(ひのくるま)
生活や財政状態がひじょうに切迫していること。家計が赤字状態であること。火の車は地獄にあるとされている。
彌縫(びほう)
彌縫はつくろい縫い合わせることから、欠点や失敗をとりつくろうこと。また一時しのぎのはからい。彌はゆがみゆるむこと。
標榜(ひょうぼう)
主義主張を公然と唱えること。標はしるし、榜は立て札で、立て札をかかげること。もとは人の善行を人々に知らせること。
昼行灯(ひるあんどん)
昼間にともした行灯は、役に立たないことから、役に立たない人のこと。また、ぼんやりしている人のことをいう。
顰蹙(ひんしゅく)
顰も蹙も顔をしかめるという意味から顔をしかめること。不快に思うこと、心配す ること。顰蹙を買う。
腹心(ふくしん)
はらとむね、体の中心ということから、まごころ、心底にある心情。またどんなことでも打ち明けられる、たのみになる人。
不肖(ふしょう)
天に似ない、あるいは父に似ないの意から、ものごとについて劣っていること、父の名を汚すような子供。肖は似ること。
不世出(ふせいしゅつ)
まれにしか世に出ないほどすぐれていること。
物故(ぶっこ)
人がなくなること。物は歿の意で死ぬこと、故は古くなること。
物色(ぶっしょく)
大勢の中から顔・かたちをたよりに一人の人をさがすことから、たくさんのものの中から適当な人やものをさがすこと。
不如意(ふにょい)
意の如(ごと)からずと読み、思いのままにならないこと。とくに生活の面で、金銭的に不自由なことをいう。
不束(ふつつか)
無骨なこと、ゆきとどかないこと。束ねられないということから、もとは太くいやしげなようすなどに用いた。
不憫(ふびん)
もとは不便と書き、都合の悪いこと。不憫はあて字。かわいそうなようす、かわいそうなこと。
無礼講(ぶれいこう)
身分の上下や礼儀に関係ない集まり、とくに酒宴。無礼は礼儀にはずれたこと、失礼。講は信者の集まりのこと。
不惑(ふわく)
惑わず、と読み、心が乱れないこと。「論語」の「四十にして惑わず」ということばから、四十歳をいうようになった。不惑の年。
法三章(ほうさんしょう)
法律の簡略のこと。三か条の法律。漢の高祖が、きびしい法律を廃して公布したもので、殺人、傷害、盗みだけを処罰するように改めたことから。
庖丁(ほうちょう)
もとは庖(くりや)の丁(よぼろ)で、料理を作る人のこと。現代では庖丁刀の略から、料理に使う刃物を総称していう。
墨守(ぼくしゅ)
栄の墨?は楚の公輪般に攻められたが、九たび城を守った。ここから、自説などを固持して改めないこと。
木鐸(ぼくたく)
世人を教え導く人をいう。木の舌のついた金属性の鈴。法令を示すときに鳴らしたもの。
反故(ほご)
中国では故(ふるき)に反(かえ)るの意味で、一度使った紙を再利用することをいった。日本では不要の紙をいい、転じて役立たずの物。約束を反故にす。
真面目(まじめ)
「しんめんぼく」と読めば、ものごとの本当のありのままのすがたのこと。「まじめ」と読む場合は、真剣な顔つきから、真剣な、誠実なこと。
眉唾物(まゆつばもの)
眉に唾をつけると狐に化かされないということから、だまされるおそれがあるもの、本物かどうかわからないもののことをいう。
丸腰(まるごし)
武士が腰に刀を差していないことから、武器を持っていないこと。「まるー」はほかのものが混じっていない状態をあらわす。
万引(まんびき)
買物するふりをしながら、店の中でいろいろな品物をかすめとること。
三下り半(みくだりはん)
江戸時代、夫から妻に与えた離縁状。三行半に書く習慣があったことから、離縁することをいうようになった。
水揚げ(みずあげ)
船につんだ荷を陸にあげること。現在では漁業の収穫についていうことが多い。また、商売の利益のこと。
水掛け論(みずかけろん)
両方が自分の主張を決してゆずらず、いつまでも進展しない論議のこと。狂言「水掛聟」にみられる争いから。
未曽有(みぞう)
未だ曽つて有らず、と読み、これまで一度もなかったという意味。これまでになくすごい、あるいは珍しいことにつかう。
土産(みやげ)
旅先から家へ持ち帰る品。人の家に行くときに持っていく品。土産(どさん)は土地の産物ということで、それをお裾分けすることから。
都落ち(みやこおち)
都から地方へ逃げること。平家一門の人々が都から逃走するのをいったことから、都会から地方へ移ることをいった。
胸算用・皮算用(むなざんよう・かわざんよう)
胸算用は心の中で見つもること。西鶴の小説『世間胸算用』は「せけんむねさんよう」と読む。皮算用はまだ自分のものにならない利益をあてにすること。
村八分(むらはちぶ)
江戸時代以降の制度で、村の掟に違反した者に対して葬式と火事以外の一切のつき合いを断つこと。
目白押し(めじろおし)
人がひじょうにたくさん集まって押しあう状態のこと。目白が木にとまるとき押し合うように並んでとまるところから。
滅法(めっぽう)
因縁によってつくられたのではないものという意味から、理にはずれたこと、程度がはなはだしいこと。滅法強い。
亡者(もうじゃ)
仏教では、とらわれを捨てた人、また成仏できずにいる死者のこと。一般的に金銭欲のつよい人のことをいう。
耄碌(もうろく)
老いぼれてしまうこと、また、老いぼれてしまった人。耄は視力の弱った老人のこと。碌は何の役にも立たないこと。
猛者(もさ)
勇気があり、精神的に活動する人のこと。話のおわりに「もさ」をつける関東者をいい、転じて田舎物の意味もある。
八雲(やくも)
和歌。「八雲立つ出雲八重垣つまごみに八重垣つくるその八重垣を」という素戔鵜尊(すさのうのみこと)の歌を和歌のはじまりとすることから。また幾重にも重なる雲。
野次馬(やじうま)
物見高い見物人。暴れて馴らしにくい馬のこと。やじはおやじの変化した語で「おやじ馬」から老いた雄馬の意味がある。
野暮(やぼ)
遊里のことに、うとい人のことから、言動が洗練されないこと、、世の中の機微に通じていないこと。矢夫、あるいは藪者の転。
浴衣・丹前(ゆかた・たんぜん)
浴衣は湯帷子の略。入浴後に着る単のことから夏に着る単のことをいう。丹前は冬の防寒着で、江戸の丹後屋敷の前(丹前)にあった風呂の湯女が着ていたことからはじまる。
用心棒(ようじんぼう)
用心のために戸を内側からあかないようにおさえておく棒のことから、身辺を守るためにかかえておく従者。
揺籃(ようらん)
幼年時代の意味から、ものごとが発展する前の時期のこと。揺はゆらす、ゆれる。籃はかご。ゆりかごのこと。
横恋慕(よこれんぼ)
決まった相手のある人にむりに恋をしかけること。横には当事者以外の立場、あるいは不正、よこしまな意味がある。
与太者(よたもの)
与太は与太郎の略。愚かな者を擬人化したことばから愚か者のこと。またならず者、素行のよくない者。
磊落(らいらく)
心が広く、こまかいことに、こだわらないこと。磊は石を三つ合せて、石が重なり合う意から、石がごろごろしていること。
濫觴(らんしょう)
揚子江のような大きな川も、源はやっと、さかずきを浮かべるほどの流れであるという意から、ものごとのはじめ。濫はうかべる。觴はさかずき。
梨園(りえん)
唐の玄宗が梨園で自ら舞楽を教えたという故事から、しばいの世界。役者仲間のこと。
溜飲(りゅういん)
溜飲は飲食物が胃にたまること。溜は水がしたたる意。また日本では水と留とからためる意に用いる。溜飲が下がると(すっとする)
柳営(りゅうえい)
幕末、将軍の陣営のこと。漢の将軍週亜府が、匈奴を討つために細柳の地(陝西省)に陣をはった故事による。
狼狽(ろうばい)
思いがけないことにあわてふためくこと、うろたえること。狼は前足が長く、狽は後足が長いおおかみで、離れると動けずあわてることから。
呂律(ろれつ)
ものをいう調子。もとは音階の名で、呂は陰の、律は陽の音調名。呂律が回らない。
賄賂(わいろ)
金品をこっそり送って、自分の利益になるように、とりはからってもらうこと。〔同〕袖の下。
腕白(わんぱく)
いうことを聞かない、乱暴な子供のこと。腕白小僧。
椀挽(わんびき)
ろくろを挽いて、おわんを作ること。またそれを業とする職人のことをいう。
還礼(わんれい)
禅家で先方の拝礼に答えてする反礼のこと。
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